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【注意喚起】2026年1月以降、Gmailだけで会社メールをまとめて使えなくなるかもしれません

2025年11月29日 / 最終更新日時 : 2025年11月29日 takashis お知らせ

【注意喚起】2026年1月以降、Gmailだけで会社メールをまとめて使えなくなるかもしれません

最近、「Gmailのルール改変で、会社のメール（独自ドメイン）が使えなくなるらしい」という言葉だけが一人歩きして、不安になっている方が増えています。

先に結論を書いておきます。

会社やお店のメールアドレスそのものが使えなくなるわけではありません。
変わるのは「Gmailの中で、別のメールをまとめて使うための機能」です。

この記事では、この変更をできるだけむずかしい言葉を使わずに説明しつつ、「うちは何をしておけばいいのか？」を整理していきます。

■この話がほぼ関係ない人
^{（この記事は読まなくても大丈夫な方）}

まず最初に、「今回はあまり気にしなくていい人」をはっきり書いておきます。

次のどれかに当てはまる方は、今回の変更で、急にメールが止まってしまう可能性は低いです。

「○○○@gmail.com」というGmailアドレスだけを使っている人
会社で Google Workspace（旧G Suite）を契約していて、最初から
「◯◯◯@your-company.com」をGmailで使っている人
パソコンやスマホのメールソフト（Outlook、Apple純正メール、Thunderbird など）に
会社のメールアドレスを直接設定して使っている人

このあたりの方は、「そんなニュースがあるんだな」くらいで、この記事を最後まで読む必要はありません。

■読んでほしい人
^{（影響を受ける可能性が高い方）}

逆に、次のような使い方をしている方は、2026年1月以降の影響を受けやすいです。

レンタルサーバー（エックスサーバーなど）で「info@your-company.com」のようなメールを作り、それをパソコン版Gmailの画面でまとめて読んでいる
パソコンのGmailで、「設定 → アカウントとインポート → 他のアカウントのメールを確認（POP3）」に会社のメールアドレスを登録している
Yahoo!メールやOutlook.comなどを、Gmailifyという機能でGmailに取り込んで使っている

ざっくり言うと、

「Gmailの画面ひとつで、いろいろなメールアドレスをまとめて管理している人」

が、一番影響を受けるグループです。

この後は少しだけ専門的用語にも触れていきます。

■ そもそも何が変わるのか？

Googleは公式に、次のように発表しています。

2026年1月から、Gmailで「Gmailify」と「他のアカウントのメールを確認（POP）」のサポートを終了する。

公式情報（日本語）はここにあります：
https://support.google.com/mail/answer/16604719?hl=ja

それぞれ、もともと何をしていた機能なのかを、やさしく説明します。

● Gmailifyとは？

Gmailify は、

Yahoo!メール
Outlook.com / Hotmail
一部の他社メール

などをGmailに「ひもづけ」て、

Gmailと同じレベルの迷惑メール対策
受信トレイの自動仕分け
便利な検索

などを、そのメールアドレスでも使えるようにする仕組みです。

アドレスはそのまま（◯◯◯@yahoo.co.jp など）、中身の操作だけGmail風にするイメージです。

● 「他のアカウントのメールを確認（POP）」とは？

もうひとつの機能が、

「他のアカウントのメールを確認（POP3）」

です。

これは、

レンタルサーバーなどに置いてある会社のメールボックスに、Gmailが定期的にアクセスして
そこに来たメールを、Gmailの受信トレイに「取りに来る」

ための仕組みです。

これを使うと、

メール自体はレンタルサーバーに届いている
でも、読むのも、返信するのも、ぜんぶGmailの画面でできる

という、とても便利な状態が作れます。

■ 大きな誤解：「独自ドメインのメールが使えなくなる」は間違い

ネット上では、

「独自ドメイン（会社）のメールアドレスが使えなくなる！」

という言い方も見かけますが、これは大きな誤解です。

正しくは、

独自ドメインのメールアドレスは今までどおり使える。
ただし、Gmailの中で「まとめて扱うための一部の機能」が使えなくなる。

というだけです。

メールの置き場所（レンタルサーバーやメールサーバー）はそのまま残ります。
変わるのは、「どこからそのメールにアクセスするか」という入り口の話です。

■ 具体的に何が起きるのか

2026年1月以降、次のようなことが起こります。

パソコン版のGmail（ブラウザ版）で、
「他のアカウントのメールを確認（POP3）」として設定していたメールは、
新しいメールを取りに行けなくなる
Gmailifyで、他社メールにGmailの機能（迷惑メール対策や自動仕分けなど）を
適用していた人は、その特別な機能が使えなくなる

一方で、次のものは引き続き使えます。

ふつうのGmailアドレス（◯◯◯@gmail.com）でのメール送受信
Google Workspaceで、独自ドメインのアドレスをGmailとして使う方法
スマホのGmailアプリで、IMAPという方式を使って他社メールを読む方法

■ じゃあ、どうすればいいのか？主な選択肢

ここからは、2026年1月以降も困らないために、
代表的な対策をいくつか紹介します。

【A】メールソフトに切り替える（王道ルート）

一番シンプルで長く使えるのは、

Outlook
Apple純正の「メール」アプリ（Mac / iPhone / iPad）
Thunderbird など

といったメールソフトに、

会社のメールアドレスを直接設定して使う

という方法です。

これなら、

メールはこれまでどおり、会社のサーバーに届く
それをOutlookなどのソフトから直接読み書きする

という形になるので、Gmailの機能変更の影響を受けません。

正直なところ、ビジネス用途であれば、
「いずれはこの形にしておいた方が安心」と考えています。

【B】スマホのGmailアプリで、IMAPとして会社メールを使う

今回、Googleは

「Gmailアプリ（スマホ版）から、IMAPで他社メールを読む使い方」

はこれからも利用できる、と案内しています。

イメージとしては、Gmailアプリが「ただのメールソフト」として動く形です。

Gmailアプリを開く
「アカウントを追加」から、会社のメールアドレスをIMAPで登録する

こうすると、スマホのGmailアプリから、
自社サーバーのメールをそのまま読むことができます。

ただしこの場合は、

Gmailifyのような「Gmailならではの迷惑メール対策や自動仕分け」

は効きません。

つまり、

画面はGmailアプリだけれど、中身は「ふつうのメールソフト」として動いている

と思っておくと分かりやすいです。

【C】Google Workspaceに移行して、メールそのものをGmailに乗り換える

「どうしてもGmailで会社メールを使い続けたい」
「会社としてGmailを正式なメールシステムにしたい」

という場合は、

独自ドメインのメールの受け皿をGoogleに移す
DNS設定を変更して、
「◯◯◯@your-company.com」が最初からGmailサーバーに届くようにする

という形に移行する方法があります。

これは、Google Workspace（有料）の仕事です。

メールのバックアップ
セキュリティ
スマホやパソコンからのアクセス

まで含めて、Gmailとして一元管理できるようになるので、
会社の規模やコストに合うなら、長期的にはとても安定した選択肢です。

■ ちょっとした「裏技」的なつなぎ策

本気で長く使うなら、上の【A】〜【C】のどれかをおすすめしますが、
「すぐには仕組みを変えられない」「とりあえず当面しのぎたい」という場合に使える
“つなぎ技”も紹介しておきます。

（裏技1）スマホのGmailアプリに、会社メールをIMAPで追加する

先ほどの【B】と同じですが、

パソコンではOutlookなどに移行する準備を進めつつ
とりあえずスマホのGmailアプリで会社メールを見られるようにしておく

という「当面の逃げ道」として使えます。

注意点として、

迷惑メール対策や自動仕分けなど、Gmail特有の便利機能は基本的に効かない
あくまで「Gmailの見た目をしたメールソフト」として使っているだけ

ということは覚えておいてください。

（裏技2）会社のメールをGmailに自動転送して、受信だけGmailで行う

もうひとつの現実的な裏技が、

会社のメールサーバーで「受信したメールをGmailアドレスに自動転送」

してしまう方法です。

この場合、

受信：会社メール → サーバー → 自動転送 → Gmailで読む
送信：Gmailアドレス（◯◯◯@gmail.com）から返信

という形になります。

ビジネス用としては、

「From（差出人）」が会社アドレスでなく、Gmailアドレスになってしまう

という点に注意が必要です。

社外向けの正式なメールとしてはおすすめしにくいですが、

とにかく情報を見落とさないようにしたい
一時的にGmailで状況を追いかけたい

という目的であれば、「一時しのぎ」としてはアリな方法です。

※より踏み込んだ裏技（中級者向け）

本当は、

受信は会社サーバーからGmailに自動転送
送信はGmailから、会社アドレス名義で送る

という設定（SMTPサーバーを別途設定する「別のアドレスとして送信」）もあります。

ただし、

SPF / DKIM / DMARC などのメール認証を正しく設定しないと、
相手側で迷惑メールに入りやすくなる
将来的に、さらにルールが厳しくなる可能性もある

などの理由から、

長く安心して使うなら、やはり【A】〜【C】の正式な方法に移行した方が安全

と考えた方が良いと思います。

■ 「大量にメールを送る人」向けの、もうひとつのルール変更

ここからは少し専門的な話なので、
メルマガ配信や一斉メールをしていない方は読み飛ばしても大丈夫です。

Gmailは、

1日に大量のメールをGmail宛てに送る会社

に対して、

SPF
DKIM
DMARC

といった「送信元が本物かどうかを確認する仕組み」の設定を
より強く求めるようになっています。

これがきちんと整っていないと、

相手のGmailに届かない
迷惑メールフォルダに入ってしまう

といった問題が起こりやすくなります。

もし、

メルマガ
無料講座のステップメール
顧客向けの一斉案内

などをGmail宛てに多く送っている場合は、

「うちのメール配信システムは、新しいGmailのルールに対応できているか？」

を、システム担当の方や外部業者さんに確認しておくと安心です。

■ まとめ：今のうちに「現状把握」と「方針決め」だけはしておきましょう

最後に、この記事のポイントを整理します。

2026年1月から、Gmailで
- Gmailify
- 「他のアカウントのメールを確認（POP）」
  のサポートが終了する
独自ドメイン（会社）のメールアドレスそのものが使えなくなるわけではない
大きな影響を受けるのは、
- パソコン版Gmailに、会社メールや他社メールを取り込んで一元管理していた人
主な対策は、
- 【A】メールソフトに切り替える
- 【B】スマホのGmailアプリでIMAPとして使う
- 【C】Google Workspaceに移行して、メールそのものをGmailに乗り換える
一時しのぎとしては、
- スマホGmailアプリにIMAPで追加する
- 会社メールからGmailへの自動転送で「受信だけGmailで見る」
  といった裏技もあるが、長期利用には向かない

ビジネスでメールを使っているなら、

「もう、ちゃんとしたメールソフト（または正式な仕組み）を使った方がいい」

という流れが、はっきりしてきたとも言えます。

いきなり明日から困る話ではありませんが、

いま自分（自社）がどんな仕組みでメールを使っているかを確認する
どの対応パターンで行くか、ざっくり方針だけ決めておく

この2つを早めにやっておくだけでも、
2026年になってからのバタバタをかなり減らせるはずです。

この記事が、「うちはどこから手をつければいいのか？」を考えるきっかけになれば幸いです。

なお、弊社とWEBサイト維持管理などの契約をされているご契約者さまには、無償でメール設定の見直し・変更のリモートレクチャーを行います。
「Gmailのメール設定サポート希望」と添えて、弊社公式LINEまたはメールでお知らせください。
※「専門的なことはよくわからないけど、私は該当している？」っていう方もご遠慮なく！

■ 参考リンク（公式情報など）

Gmail の Gmailify と POP の今後の変更について（Google公式・日本語）
https://support.google.com/mail/answer/16604719?hl=ja

他のメールアカウントに Gmail の機能を適用する（Gmailify）（Google公式・日本語）
https://support.google.com/mail/answer/6304825?hl=ja

Gmail program policies（Gmail プログラムポリシー・英語）
https://www.google.com/gmail/about/policy/